[コーラス]モジュレーション系エフェクターの使い方


コーラスは、ダブリング効果(音が二重に聴こえる効果)と揺らぎ感を得ることが出来るエフェクターです。

コーラスは、クリーンだけでなく、歪み系エフェクターとも相性がいいエフェクターです。

 

コーラスをかけていないギターの音(ドラム、ベースあり)

コーラスをかけているギターの音(ドラム、ベースあり)

コーラスをかけていないギターの音(ドラム、ベースなし)

コーラスをかけているギターの音(ドラム、ベースなし)

 

使用エフェクター:LogicのPedalboard内にあるRetroChorus

 


原理


原音に短いディレイタイムのディレイをかけ数十msec遅れた音声信号に、LFO[※1]で周期的なピッチの揺らぎを与えたものを、原音とミックスすることでコーラスの効果が得られます。

基本的にディレイの音と原音は1:1でミックスされています。

 

[※1]LFO(Low Frequency Oscillator)とは?

このLFOについては、シンセサイザーで説明したいと思います。

シンセサイザーについていることが多い、LFOは周期的に音を揺らすためにあるものです。

 

シンセサイザーで音作りは主に、オシレーター(発振器)、フィルター(音色)、アンプ(音量)の3つで行われます。その3つのそれぞれにLFOをかけると違った形で音に揺れを与えることができます。

LFO

・LFOをオシレーター(発振器)にかけると、ビブラート効果が得られます。

↑ピッチを揺らしている

・LFOをフィルター(音色)にかけると、ワウ効果が得られます。

↑音色を揺らしている

・LFOをアンプ(音量)にかけると、トレモロ効果が得られます。

↑音量を揺らしている

 

コーラスエフェクターにはビブラート効果が得られるようにLFOがかけられていますLFOが、コーラスエフェクターで得られる揺らぎ感を生んでいるのです。

 

例:

↓シンセサイザーのオシレーターにLFOをかける前の波形

元の波形の画像

↓シンセサイザーのオシレーターにLFOをかけた後の波形(ビブラートがかかっている状態)

LFOをオシレーターにかけた状態

 

 

それでは、エフェクターについているつまみを一つずつ見ていきましょう。

 


「Rate(レート)」


このつまみは、音が揺れる速さ(モジュレーションレート)を設定するつまみです。

※「Speed(スピード)」「Frequency(フリケンシー)」と表記されているものもあります。

※LFOの周波数(速度)を設定していることになります。

※DAWソフトの中には、「Sync(シンク)(同期)」というボタンがあり、「Rate」をプロジェクトのテンポと同期させることができるものもあります。

 

「Rate」を左に回す(値を下げる)と、音が揺れる周期が長くなっていきます。

「Rate」を右に回す(値を上げる)と、音が揺れる周期が短くなっていきます。

 


「Depth(デプス)」


このつまみは、音の揺れの大きさ(ピッチ変調の深さ)を設定するつまみです。

※「Width(ウィドゥス)」「Intensity(インテンシティ)」と表記されているものもあります。

※一つのエフェクターに「Width」と「Intensity」といったように2つのつまみがついていることがあります。「Width」がディレイタイムの設定の役割をすることがあるなど、2つつまみがついている場合の「Depth」「Width」「Intensity」の3つの役割の違いはメーカーにより異なります。エフェクターの取り扱い説明書を見て判断しましょう。

 

「Depth」を左に回す(値を下げる)と、音の揺れが小さくなっていきます。

「Depth」を右に回す(値を上げる)と、音の揺れが大きくなっていきます。

 


「Feedback(フィードバック)」


このつまみは、エフェクト処理された音にもう一度エフェクトをかける割合を設定するつまみです。

この割合を高くすると、コーラスが強烈にかかります。基本的にコーラスは、隠し味として薄くかけるものなので、このつまみはあまり使用しないかもしれません。

 

「Feedback」を左に回す(値を下げる)と、エフェクトが薄くなっていきます。

「Feedback」を右に回す(値を上げる)と、深くエフェクトがかかっていきます。

 


「Density(デンシティ)」


このつまみは、ディレイタイムを設定する事ができるつまみです。

このつまみにより、ディレイによるダブリング効果を強めたり弱めたりする事ができるようになります。

 

「Density」を左に回す(値を下げる)と、ディレイタイムが短くなります。

「Density」を右に回す(値を上げる)と、ディレイタイムが長くなります。

 


「Detune(デチューン)」


このつまみは、エフェクト音に厚みもたせる加減を設定するつまみです。

ピッチを少しずらした音と、原音をミックスすることで音に厚みを出すことができます。LFOはピッチを周期的に揺らしますが、Detuneは一定でピッチをずらします。なので、Detuneではあまり揺らぎ感は得られません。

 

「Detune」を左に回す(値を下げる)と、エフェクトがかからなくなっていきます。

「Detune」を右に回す(値を上げる)と、エフェクトが深くかかっていきます。

 

このつまみがついていない場合は、ピッチシフターと併用すると同じような効果が得られます。

 


「LOW FILTER(ロー フィルター)」


このつまみは、低音域にコーラスがかかる量を減らしていく加減を設定することが出来るつまみです。

ベースにコーラスをかける場合、低音にはあまりかからないようにすることで、低音の芯を残しながら、広がりのあるサウンドを作る事ができます。

 

「LOW FILTER」を左に回す(値を下げる)と、低音域にエフェクトがかからなくなっていきます。

「LOW FILTER」を右に回す(値を上げる)と、全音域にコーラスがかかっていきます。

 

機能が類似しているつまみに「EQ」があります。「LOW FILTER」は、低音域にコーラスがかかる量を減らしていく加減を設定する事ができるつまみでしたが、「EQ」は低音域か高音域のエフェクトを強調するようにコーラスをかけることができるつまみです。

※「TONE」と表記されているものもあります。

※さらに細かく調整できるものもあります。

 

「EQ」を左に回す(値を下げる)と、低音域にコーラスがかかっていきます。(高音域にはかからなくなっていきます。)

「EQ」を右に回す(値を上げる)と、高音域にコーラスがかかっていきます。(低音域にはかからなくなっていきます。)

 


「LEVEL(レベル)」


このつまみは、Dry音(エフェクトを掛ける前の音)とWet音(エフェクトを掛けた後の音)をミックスする割合を設定するつまみです。

※エフェクターをかけたあとの音量を設定するつまみであることや、エフェクト音の音量を設定するつまみであることもあるので、エフェクターの取り扱い説明書をみて判断しましょう。

※「Balance(バランス」「Mix(ミックス)」と表記されているものもあります。

 

「LEVEL」を左に回す(値を下げる)と、Dry音の割合が多くなります。

「LEVEL」を右に回す(値を上げる)と、Wet音の割合が多くなります。

 

 

コーラスの応用的な使い方

例えば、ギターの音にコーラスとリバーブをかける場合、コーラスをリバーブのみにかけてギターの音とミックスするという方法があります。

残響音(リバーブ)のみにコーラスをかけることで、原音はよりはっきりと、エフェクト音はより空間的な広がりを得ることができます。

リバーブをSendする場合は、そのSend先にコーラスをインサートするといいと思います。

 

コーラスをかけていないもの

直接コーラスをかけたもの

コーラスをリバーブにかけたもの

わかりやすくするためにDepth最大でかけたもの

 

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