効果音って何??「How toサウンドエフェクト」

皆さんは映画やドラマ、アニメといった映像作品を見ている時、効果音に耳を傾けたことがあるでしょうか?
そもそも効果音とは何なのかわからない人に向けて、代表的な音を用いて説明していきたいと思います。

・効果音って?

SE(sound effect)とも呼ばれている効果音とは、演出の一環として楽曲を除いた音のことです。風が通る音や浜辺で波が押し寄せる音、木々が揺れている音といった環境音や、ピストルの銃撃音、刀でズバッと切る音、馬が走って蹄が鳴る音などが効果音になります。また、実際にはその場で鳴っていない音(映像に迫力や印象をつけるための音。『ドン』や『ゴゴゴ』など)も効果音に当たります。

有名な効果音として、最近映画にもなったゴジラの咆哮音についての効果音を紹介します。

photo_3

聞き覚えのある音だと思います。松脂(ロジン)を塗った手袋でコントラバスの弦をこすった音と、いろんな動物や赤ちゃんの泣き声などが混ぜられて作られています。映画館でゴジラを見ていると、非常に恐ろしく感じますよね。

映像作品に効果音を用いる一番の目的は、音によって流れる映像の表現を最大に生かすことです。みなさんが持っているゴジラの印象は映像からだけではなく、音からもあの風貌が表現されているのです。

では、効果音はどんな環境で作られていて、どんな工夫がなされているのでしょうか?

我々は東映京都撮影所にインタビューを行い、録音技師である堀池美夫さんに効果音について教えていただきました。

スクリーンショット 2017-01-23 0.06.51

堀池さんは東映京都撮影所にて数々の映画の録音を担当していて、代表作として、「極道の妻たち」シリーズが挙げられます。

 

・録音の仕事って?

録音技師という仕事は、一体どのようなことを行っているのでしょうか?

まず一つの仕事内容として、映画やドラマの撮影現場で役者の声など、現場の音を録音します。ロングマイクやワイヤレスマイクを用いて録音します。

これはロングマイクです。

IMG_8983

よくテレビなどで先端に毛が覆われた長い棒状のマイクを見たことがあると思いますが、毛は風除けで先端部分の中身は写真のような黒い棒状のマイクが入っています。このマイクの性能は広く大まかに録ることで、次に紹介するワイヤレスマイクは役者の声などをメインに録るのですが、それとは違い撮影環境の周辺の音も録ることできます。

そしてこれがワイヤレスマイクです。

IMG_9007

前にも書いたように、これは主に役者の声などを録るためのマイクで衣服に装着して使います。録りたい役者の声をピンポイントで録音することができるのですが、録音環境が非常にデリケートで役者が動いたりアクションを起こすと簡単にノイズ音が入ってしまいます。また、ちょっとでも強くぶつけたり激しいノイズが入るとマイクが壊れてしまうので、とても繊細なマイクと言えます。

ロングマイクを実際持ってみましたが、腕をあげる姿勢がとても辛かったです。

IMG_9000

外で録音するときなんかは、風の流れに注意しないと大きなノイズ音が入ってしまうので注意が必要です。

 

次に効果音についてです。東映京都撮影所はこのような環境で効果音の録音を行っていました。

IMG_8972

IMG_8970

IMG_8974

効果音の制作には二種類あります。一つはこのようなスタジオで録音する生の音、もう一つはシンセサイザーで制作する方法です。今回はスタジオ録音について勉強させていただきました。スタジオ内に様々な仕掛けや小道具があり、いったいどんな音が出るのかワクワクしました。足場には足音を録音するための砂場であったり、コンクリートが用意されていました。そのスタジオ内にある砂場で足音を録るための様々な種類の靴が並べられていて、映像に映っている地面、役者が履いている靴、いろんなバリエーションに合わせて音を作っているのだなとわかりました。

我々は堀池さんの厚意により、効果音制作の体験をさせていただきました。東映京都撮影所にて撮影が行われていた、ドラマ「信長のシェフ」の映像に合わせて音を当てはめます。服がこすれる音や藁をめくる音、刀を動かす音をそれぞれ担当しました。スクリーンショット 2017-01-23 0.07.39

いざ映像に合わせて音を出してみると、なかなかいい音をタイミングよく合わせることができません。生音録音は熟練の業がなせる仕事なのだなと実感しました。
役者の声、効果音の録音について紹介しましたが、録音技師にはこの表の行程、発送するまでこれだけの作業があります。

IMG_8960

音を作ったり用意したり、またその音を並べる作業など、音に関わる仕事は沢山あります。また、音を映像に照らし合わせるのは音に関わる技師だけの仕事ではなく、映画の監督などの大きな役割を持っている人とともに一人一人の総意に基づき音を当てはめているそうです。

映像作品に効果音をつけるということは、嘘をつくことだと、堀池さんに教えていただきました。

例えば、花火が映るシーンがあるとします。実際実物で花火を見ていると、音速の関係で爆発音が遅れて聞こえてきます。しかし、映像作品を見ている時において、現実の通りに音を遅らせて流していると違和感を感じてしまいます。なので、映像作品では花火が開く瞬間に合わせて爆発音を流すことによって、違和感なく見れるようにするのです。花火が開く瞬間に音が同時に発生するということは現実としてはありえないのですが、それが効果音で映像を生かすということであり、嘘だということなのです。

 

・効果音を作ってみよう!

では、学んできた効果音を実際に自分たちで作ってみようと思います。

今回は例にも挙げましたが、「花火」の音を制作していきます。まず、題材となる音の録音です。花火が打ち上げられる音、花火の爆発音に相当する音をそれぞれ録っていきます。打ち上がる音は、歯笛を使いました。

IMG_0306

 

これを加工して、花火が打ち上がる「ヒュー」という音に近づけていきます。次に、花火の爆発音は、ロッカーを叩く音を使用します。

IMG_0309

ロッカーを叩いた音は「ドン」と短く音が高いですが、これを加工して音を伸ばし、「ドーン」と長く低くするのが狙いです。

録った音をパソコンで編集して…

IMG_0665改定

花火の効果音の完成です。

こちらが制作した音です

 

実際に爆発音が聞こえるのは数秒後なのですが、作品にするときはやはり直後に鳴るほうが聞こえがいいですよね。違和感のない音を作ることができました。

現実では起こりえない音、「嘘」を作って表現するということ。映画やドラマを見ていて、効果音に耳を傾けていると何気ないところで嘘があるかもしれません。いつもとは違う視線で新しい発見を見つけてみてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です