京都精華大学ポピュラーカルチャー学部

ファション

音楽

音楽学科

楽曲分析[講義]

「あの音楽の面白さ、かっこ良さ」を自分のものにする力を鍛える 

担当者: 谷口文和

 印象に残る音楽は、それぞれ何かしらの特徴を持っている。人気音楽家の手掛ける数々の楽曲から、その人の作品だとすぐに分かるような共通性を見出すこともできる。そうした音楽の特徴をとらえる力が身に付いていれば、既存の音楽から創作のヒントを得ることができる。また、その力は評論のようなかたちで面白い音楽を広めていくことにも活用されるだろう。
 この講義では、音楽の特徴や構造を理解するために必要な切り口や方法を、実際に楽曲を分析することを通じて身に付けることを目指す。ここでは特に、音楽様式の違いを「調性のコントロール」という切り口からとらえる。「はっきりとした調性にもとづく曲」「転調などによって調性を複雑にした曲」「調性感の希薄な曲」といったように、調性感によって曲をタイプ分けし、それぞれのもたらす印象について考えることができる。そこで、各タイプに該当する実例を分析しながら、旋律の動きやコード進行によって調性感をどのように加減できるかについて解説したい。最終的に、受講生自身が曲を分析し、その特徴を説明できるようになることを目標とする。