京都精華大学ポピュラーカルチャー学部

ファション

音楽

ポピュラーカルチャー学部共通

文化産業研究概論[講義(学部共通)]

担当者: 安田昌弘

 「文化産業」(あるいは「コンテンツ産業」、「クリエイティブ産業」、「エンタテインメント産業」…)という言葉を聞いてあなたはなにを想像するだろうか?いまでは頻繁に耳にするこれらの言葉だが、そもそも私たちの意識やアイデンティティ(好き嫌いや喜怒哀楽や価値観)に密着しているはずの「文化」が、利潤の最大化のために設計されたメカニズムである「産業」として成り立つ、というのはどういうことなのだろうか?そしてそもそも、自分と他人が同じ音楽を聴いているとか、同じTシャツを着ているということは、どのような文化/社会的、経済的、政治的意味を持っているのだろうか?
 本講義では、「文化産業」という言葉が使われるようになった20世紀前半の議論を振り返りつつ、文化生産とビジネスの関係について、その射程と限界、そして今日的な意味を明らかにしてゆく。特にファッション産業と音楽産業に光を当て、それ以外の諸々の関連メディア産業にも注目し、それらを整理することでこれからの音楽産業/ファッション産業のあり方についても考えてみたい。また、「文化産業」について深く考えることを通して、私たち自身が深く考えることなく持っている「文化」に対するナイーヴな思い込み――文化とは人が作り出しているものであり、作品とは作者の自己表現である、というような――についてもみんなで見直してみたい。