京都精華大学ポピュラーカルチャー学部

ファション

音楽

ポピュラーカルチャー学部共通

領域横断演習 [ソーシャルデザイン][演習]

担当者: アサダワタル

 昨今、少子高齢化による社会保障の崩壊と地方格差、長期的不況による就労・貧困、その他様々な環境、教育、福祉などにまつわる問題が存在します。これらをクリエイティブな手法で解決することが、すなわち「ソーシャルデザイン」の使命です。
 一方で、音楽や美術など様々な「アート・芸術文化」に携わる現場からは、それらが「課題解決のためのみ」に使われることに対する拒否反応がたびたび寄せられてきました。「アートってもっとそれ自体が崇高な表現行為なのではないか?」といった意見に代表されるこれらの違和感は、もう一方で、社会活動を本分とするNPO・社会起業家からは「アートの現場は美意識・自己欲求を追い求めるあまり、社会参加に関心がないのではないか?」といった意見として返されます。この一見すると相半するアートと社会活動は果たして、本来どれほど分かれているものなのでしょうか?
 アートには、課題解決よりも「問い自体」を発見する力があります。アートはまだ世の中で問題とされていない未知の領域を立ち上げ、これまでにはなかったコミュニケーションパターンを生み出し、結果としてある課題に対する克服をも実践してきました。

 この講義では、ソーシャルデザインという名を借りつつもその固定観念に縛られることなく、美術系大学ならではの視点から創造性の問い直しと社会における新たな問いの発見の双方を、知識面・実践面において鍛えます。具体的には様々な作品ー書籍、映画、音楽、絵画など―あらゆる「文化・メディア」を素材にしながら、ソーシャルデザインを実践する現場事例を総括的に学びます。そして、その実践成果として、人と人とを新たな関係で繋げるユニークなコミュニケーションを社会に投げかけている「ソーシャルデザイナー」を学生自らがリサーチし、卒業後のキャリア形成への意識も踏まえながら、既設の授業成果サイト『私の身近なソーシャルデザイナー図鑑』への記事執筆を行います。