CULTURES/HISTORIES/FUTURES
アイデンティティや卓越化、融合、未来像、世界像、社会変動の周りで生じている様々な現象や、差異と帰属意識に関する新しい経験など、政治的な権力構造を超えたグローバル化のインパクトについて考えるのが【文化/歴史/未来】テーマグループです。こうしたことが再定義されるということは、今わたしたちが慣れ親しんでいる文化的座標もまた、歴史学や系譜学、伝統、そして将来の見通しについての新しい遠近法に取って代わられることを意味します。本テーマグループの目的は、グローバル化以後の世界における、文化や歴史の違いに関する曖昧さや不確定性、矛盾についての意識を高めることにあります。一方、芸術とは、美的なレンズを通して社会変動に関する様々な経験について省察するクリティカルな実践として理解することができます。原則として、【文化/歴史/未来】グループの活動は、文化横断的な感性を拡張することを目指します。
これまでのところ、【文化/歴史/未来】は、国際的なセメスタープログラムをひとつ、サマースクールをふたつ、キュレーションのワークショップをひとつ運営してきました:
「Transcultural Collaboration」という、チューリッヒと香港を拠点とするセメスタープログラムは7つの芸術系高等教育機関によって組織されています。伝統、アイデンティティ、現在の系譜学、価値、倫理、異なる生活様式、グローバル化に関する一般的な言説や特にヨーロッパとアジアのあいだにおけるグローバル化のプロセスなど、年ごとに設定される様々な文化横断的トピックスに導かれ、様々なバックグラウンドを持つ参加者が、表現領域や文化を超えた芸術的対話に参加しています。プログラムの詳細はこちらでご覧いただけます。
「Improvise!」というサマースクールは、自発的かつ集団的な音作りに没入する5日間として設計されました。このプログラムでは、即興を、音楽制作はもちろん人間であることの中核にある、典型的かつ実存的な経験と捉えています。
「Fabrication of Relics」というサマースクールでは、歴史的な文脈に注目しつつレディメイド作品を創作します。現代社会において、あらゆる遺物(relics)や民芸品や芸術作品が創造的目的のために再生されるようになっています。そのため、これらの遺物の意味や重要性は、わたしたちが自らの文化や歴史と文脈づけない限り立ち上がってはこないのです。
「Curating on the Move」は、グローバル化の諸相のなかで現代のキュレーターが対峙せざるを得ない様々な課題について、実践的に検討するための5日間のワークショップです。このワークショップは、グローバル文化において、多様な地理的、文化的、政治的文脈のなかで活動する芸術家や創造実践者に関する深い理解が不可欠であるという前提に基づいて運営されています。
※より詳しい情報はこちらで
※※テーマグループへの参加に関心のある教職員の皆様は、こちらからご連絡ください。
メンバー
- Michael ASBURY
Reader, Theory and History of Art; Brazilian Modern and Contemporary Art, Research Centre for Transnational Art, Identity and Nation, Chelsea College of Arts (UAL) - William DAVIS
Lecturer, BA Fine Arts, Department Fine Arts (ZHdK) - Sabine HARBEKE
Deputy Head of BA / MA Directing, Theater | Professor, BA / MA Theater and Directing, Department of Performing Arts and Film (ZHdK) - Yusaku IMAMURA
(GEIDAI) - Nuria KRAEMER
Programme Manager, Shared Campus | Deputy Head, Transcultural Collaboration, Assistant Professor (ZHdK) - Chi Wo Warren LEUNG
Associate Professor, Visual Arts (SCM) - PerMagnus LINDBORG
Associate Professor, Sound Art | Perception psychology (SCM) - Dr Cedric MARIDET
Assistant Professor, Sound Art, Academy of Visual Arts | RPg Programme Director (HKBU) - Prof. Ranko MARKOVIĆ
Head of International Relations in Music, | Co-Head, Classical Music, Department of Music (ZHdK) - Dr Camilo MENDEZ
Associate Professor, Composition, Extended Instrumental Techniques & New Music Notation, Department of Music, Faculty of Arts (HKBU) - Dr Wolfgang MUENCH
Dean, Learning, Teaching & Research (LASALLE) (TG coordinator) - Prof. Isabel MUNDRY
Lead, Studio of Contemporary Music, Department of Music | Professor, Composition and Theory, MA Transdisciplinary Studies, Department of Music (ZHdK) - Dr Timothy O’DWYER
Head of School, School of Contemporary Music (LASALLE) - Prof. Dr Dorothée RICHTER
Head of MAS Curating and Professor, Further Education Centre | Head of PhD in Practice in Curating Programme (ZHdK) - Daniel SPAETI
Chair, Shared Campus Project Team (ZHdK) (TG coordinator) - Dr Lucy STEEDS
Reader, Art Theory and Exhibition Histories, Department Fine Arts, Central Saint Martins College | Convenor of RNUAL (Research Network UAL), Doctoral orientation and training, Research Management and Administration (UAL) - Dr Chi-Sui WANG
Director, Office of International Affairs (TNUA) - Dr Peter ZAZZALI
Senior Lecturer of Acting | Programme Leader (BA Hons) Acting (LASALLE)