改めて消防士ってどんな活動をしているの?/友人の消防士I.Kさん(執筆:岡野建佑)


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今回私は、ソーシャルデザイナーとして「消防士」を取り上げました。私の思いとしてリアルな活動が伝われば良いと感じています。京都府下で活動されている友人の消防士に取材をさせてもらいました。定期的に連絡を取っている、フレンドリーで、友人として尊敬できるという点で数多くいる消防士から彼に取材させてもらいました。彼が話す消防士の活動をもっとたくさんの人に知ってもらいたいので、消防士を取り上げました。

■消防士は○○としての活動もしていた!

 まず、「消防士」と聞くとみなさんはどういったイメージを想像されますか? (画像はフリー素材http://www.irasutoya.comから)
おそらく一番多いのは、“火を消すこと”をイメージされる方が多いと思います。しかし、消防士は「救急隊員」としても活動しています。消防と救急を交代で勤務しているのです。場所によって異なりますが、人数の少ない所だと一日で消防と救急の活動をされているようです。都市部などでは、消防員の人数が多いので、「今日は救急の活動をしてください」といった感じで言われるらしいです。

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 ニュースなどで火災が起きた時、『消防車数十台出動』と報道されますが、全員が消化活動をしているわけではありません。“安全管理”だけをしていて建物を見ているという方も中にはいます。ここは疑問に感じる方もいるとはと思いますが何もしていないわけではありません。消化活動をしている方に対して危険かを伝える役割なのです。言われてみれば納得いきますよね?外から現場の様子を見ている人がいないと、もし火災が一気にひどくなってしまえば消防隊員があぶないですよね。また、あまり多くのホースをひくとかえってホースが邪魔になり消火活動が困難になってしまいます。
 「消防士は出動がかかるあいだ、暇でしょ?」と思う方が多いかもしれません。それはイメージだけであって、出動して現場で働くことだけが消防士ではありません。消防士は常に働きっぱなしなのです。

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 出動がかからない間は、ほとんど事務作業をしています。作業として例を挙げるなら、救急車が出動した時、一回の出動で細かくたくさんの書類を書かなくてはなりません。これは消防車でもほとんど同じことが言えます。これもまた同じようなことをまた別な書類に書かなくてはなりません。これに加え、一日の流れを記録する書類にまた同じこと様なことを書きます。たった一回の出動でかなり細かく情報を書かなくてはならないのです。みなさんも一度は見たことがあるであろう『本当に救急車必要ですか?』と書かれたポスターの意味、つまり、たいした事や怪我でもないのにすぐ救急車を呼ぶ事をこれで少しは理解できたかと思います。もちろん出動中に交差点などで他車と事故をしてしまえば、書かなくてはいけない書類の量は・・・・・、言うまでもありませんね。

■実はAEDって・・・

  みなさんは、「AED」を知っていると思います。駅やホテル、店どこにでもあって、誰でも使うことができるAEDですが、どういったときに使えるか知っていますか?ドラマでよく目にする心停止の心臓を動かすために電気ショックを流す場面がありますが、実際は電気ショックを流せません。AEDとは、心臓を止めるための機械です。心臓が痙攣しているときに使えるものです。痙攣している心臓に電気ショックをし、一回心臓の動きを止めます。そのあとは、自然に心臓が正常な動きをすることを祈りながら心肺蘇生をして、救急隊の到着を待ちます。

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  続いて、心臓マッサージに関することです。誰でもダミー人形を使って心臓マッサージの訓練を受けていると思います。5センチ以上6センチ未満圧迫する勢いでマッサージをすると聞いたと思います。よく考えるとこれでは骨が折れますよね。心臓マッサージは、訓練を受けた人は多いと思いますが、実際にした方というのは少ないと思います。それに比べ、消防士は何人もの心臓マッサージを経験しています。実際に肋骨は折れるそうです。しかしそんなことでは動じてはいけません。心臓を動かすためにひたすら心肺蘇生し続けていると肉がズレ、胸の真ん中が陥没することすらあるらしいです。脈がなければ心臓マッサージは救急隊がつくまでしてほしいとのことです。

■夜間活動やしんどかった体験は?

 少し話を変えて、夜勤ではどう過ごしているのか気になっている方も多いと思います。基本的に、仮眠をとる人、起きている人と2時間交代でやっているらしいです。なので、仮眠を取っている間は給料が発生しません。仮眠を取っている間に出動がかかればすぐ行かなくてはならないので、あまり寝られていないらしいです。とてもシビアですね。
 一番現場でしんどかったことは山火事で、そのときは周りに沼があったので周りに火が移ることがなかったのですが、6時間燃え続けたそうです。山火事の場合、酸素ボンベは背負わず防護服で行くそうです。ホースをたくさん伸ばさなくてはならず「ホースバッグ」という手提げ鞄のような重いものを2つ、両肩に担いで急斜面の山の中へ走ったそうです。「本当に地獄だった」とのことです。

■取材を終えて

 今回活動の一部を紹介しましたが、まだまだたくさん活動されています。「公務員」と聞くと一般的には良いイメージはありません。様々な意見はあると思いますが、私としての公務員のイメージは、楽をして給料をもらっているイメージでした。しかし、それは一部のテレビやラジオなどのメディアで取り上げられた悪いニュースでの公務員であって、全てがそうではないと感じました。正直「消防士って本当に公務員?」と思うくらいに、仕事内容が過酷で衝撃を受けました。先入観だけで物事を端から端まで決めるのではなく、少し顔を覗かせることによって新たな発見があるのか、と今回の取材で強く感じました。

注:すべてのイラストはフリー素材 http://www.irasutoya.comより