フィールドワークの経験が、作品づくりを変える!
担当者: 小松正史
フィールドワーク(野外調査/野外活動)の手法は、音楽やファッションをはじめとした多くの表現活動のフィールドにおいて、非常に有効な作用をもたらします。というのも、「良い楽曲を作っただけではリスナーに届かない」「新しいファッションが生まれても、ゼンゼン売れない」といった困難に直面することはよくあると思います。そこから「先」の処方箋を見つけるために、フィールドワーク、つまり作品や商品が届く現場=社会空間をシビアに観察したり、マーケティングをすることによって、解決の鍵が明確に見えてくるからです。これから先、表現することに従事する者にとっては、必須のプロセスでしょう。そこでこの演習では、フィールドワーク(野外調査)の一連の流れ(テーマの設定→準備→現地入り→文章にまとめる)を具体的に体得するために、現場で使える記録の技法を、「視覚情報」「聴覚情報」「文字情報」に分け、実際の現場(学内や近場の学外)に出て、習得していきます。まずは手軽な機器や簡便な記録方法だけで、フィールドワークの作業を進めます。さらに現場における記録の技法を深化させるために、グループでリサーチプランを立ち上げ、実際にチームワークを通してフィールドワークを行います。グループワークは人間関係や責任問題も含めて茨の道ですが、それを乗り越えた者のみが、真の「現場理解」を得ることができるでしょう。