音楽表現を成立させている社会関係を紐解こう!
担当者: 安田昌弘
『ポピュラー音楽史』では、「媒介~メディエーション」という考え方を中心に、音楽の制作、流通、聴取に係る技術がどのような歴史的変遷を遂げ、それがポピュラー音楽の作られ方、聴かれ方にどのような影響を及ぼして来たかを紐解いてゆく。レコードやCD、あるいはネットやラジオやテレビを通して耳に届くポピュラー音楽は、逆に言えばレコーディング技術やメディア技術なしには成立し得ない現象であり、作り手と聴き手を結ぶこれらの媒介がなければ、音楽は《表現》としてさえ成り立たない。本講義では音楽そのものに耳を傾ける一方で、社会学、政治経済理論、メディア論などの方法を通し、その音楽を可能にしている力学を見極める能力の獲得を目標とする。