京都精華大学ポピュラーカルチャー学部

ファション

音楽

2016・3・22成果公表

音楽学科

音楽コース学生が参加したアルバムがベルリンのレーベルからリリース

Eurotronics Kyoto 2015年6月11日と18日の2回にわたり、ベルリンを拠点とする Trenton Records のDJ・プロデューサーである Reynold(レイノルド)さんをお迎えし、レコーディングとトラックメイキングのワークショップが行われました。このワークショップに参加した学生のうち3名の作品を含むアルバム『Eurotronics Kyoto』が、iTunes や Spotify をはじめとする世界中のオンライン音楽プラットフォームで3月14日にリリースされました。

 Trenton Records の「Eurotronics」シリーズは、西欧の主流な音楽文化のなかで周縁に追いやられがちなサウンドを素材にダンストラックを作るという企画で、カザフスタンおよびキルギスタンで制作された1作目、ベラルーシで制作された2作目に続いて、これが3作目となります。今回は京都ということで、琴(今西玲子さん)と笙(井原季子さん)とノイズギター(Reynold さん)の即興演奏が素材となりました。
 11日のワークショップでは、この琴と笙とノイズギターの演奏を、ポピュラーカルチャー学部の実習施設である Magi Sound Studio で録音しました。和楽器の生演奏を録音した経験があまりないこともあり、学生も最初は緊張気味でしたが、普段と違う音色や身体に使い方に対する好奇心のほうが強いらしく、担当したエンジニアの指示に合わせてすぐにテキパキと動くようになりました。
 18日のワークショップでは、その音を素材として学生が制作したダンストラックを持ち寄って、Reynold さんが講評するという内容でした。最初は自信なさそうにしていた学生たちですが、Reynold さんがそれぞれの作品について、丁寧に改良すべき点をわかりやすく説明しながら、曲の構成やエフェクトのかかり方などをその場で実際に(かなりテキパキと)手直しするのを見ているうちに、いつの間にかみんな身体が左右に揺れだします。
 今回のアルバムに取り上げられた作品は、どれもこのワークショップの際に指摘された改善点をふまえて、その後1ヶ月ほどの時間をかけてさらに磨き上げられたものです。音楽コース3回生2名(Sagesaka「Marl Tro」Rikuto「Jungle Region」)、1回生1名(Sultry Night「Must Kind」)、そして助手(Uzupoti「oriental poppy」)が作品を提供しました。なお、このアルバムには、Reynold さんはもちろんのこと、Masahiko Takeda さんや Ken’ichi Itoi(a.k.a. PsysEx)さんなど、関西のエレクトロシーンを代表するトラックメイカーも参加しています。
 Reynold さんは2016年度も10月頃に京都に来る予定とのことですから、次のコラボレーション企画も是非楽しみにしてください。

V.A. / Eurotronics Kyoto

01. Giovanni Verga – light through yonder window
02. Ken’ichi Itoi – hydrangea
03. Masahiko Takeda – music for sho, koto and rhythm instruments
04. Rem Kina – shishikawa [獅子川]
05. Reynold – sho and koto chant
06. Sagesaka – marl tro
07. Sultry Night – must kind
08. Uzupoti – oriental poppy
09. Woodstick – dagshenma
10. Rikuto – jungle region